March 2010
“マジ洒落にならない話をする。
俺が友達の女の子の家に泊まりに行った時のこと。
彼女は前からストーカーにあってるっていって たんだけど
まぁ正直特別可愛い子って訳じゃないし
男からすればストーカーどころか、痴漢とかすら都市伝説なんじゃないかなって感じするよな?
だから誰も相手してなかった。
でもあんまり怖がるのし、マジで顔色が悪くなってきたから(今思えば馬鹿言ってる顔じゃなかった)、
面倒見のいい先輩が、
「じゃあみんなで今日は遊びに行こう、一日そうすれば平気になるだろ」
って言いだして、男三人で遊びに いったんだ。
メンバーは俺、先輩、先輩の友達(B先輩とするね)
道中は部屋に何もないって言うから、持ってきた麻雀のルールを彼女に説明したり、
男三人いればストーカーが来た方がむしろ解決だろ、みたいなことをいって笑いあってた
夜も2時くらいを回って、明日もあるから寝ようかって話になった。
彼女はベッドで寝て、俺達は床に上着を布団にしたりクッションを枕にして横になってた。
俺が一番ドア際、言いだした先輩が隣、B先輩が 窓際に寝てた。
99 本 当にあった怖い名無し 2010/03/11(木) 04:11:11 ID:47T9+mLD0 オレンジ色の電球を見つめてたんだけど、中々寝付けなくて(もともと人の家だとあんまり寝れない)
ぼぉーっとしてたら、B先輩が俺の上を横切ってったのね。
で「どうしたんすか?」って聞いたら、
「なんだ起きてたのか、ジュース買ってきたわー」
って言って。そしたら先輩も
「えー、俺の分は?」とかいって起きだして。
二人で起こせよ、とかブツブツ文句言いながら、B先輩が上着を肩にかけて、
先輩がジュースをカシュって開けて、俺はトイレ借りようと思って立ち上がった、その時。
まさにその時。
ああほんと、思い出し ちまった。
たぶんB先輩が鍵を閉めてなかったんだな。
ドアがガチャ!って凄い勢いで開いて。
女の人、ぼっさぼさの髪の 人がのっ…て、
顔を突き出すような感じで開けたドアから首から先と右手だけつっこんできた。
なんていうか、ぬって。
もうホントに、闇から顔がぎゅっと飛び出て来たような顔で、しかも目がクリクリに開いてギラギラ輝いてた。
俺は目が合った。
100 本 当にあった怖い名無し 2010/03/11(木) 04:12:45 ID:47T9+mLD0 俺はもう、!?!?みたいな感じで、「うぇあ!」みたいな声が出て、腰が抜けた状態。
先輩がばって立ち上がろうとした瞬間、バタン!!!!!!!って凄い勢いでドアがしまった。
ドアが空いたのは1,2秒だと思う。
そんでしまったドアの向こうから、すげぇ甲高い叫び声で、
「なんだぁぉっぉぁぁぁぉー!!!!!!!あぁぁぁええぁぁぁー!!!!!!
あはは!おんまあえらぁがぁーーー!!!ぁぁぁー!!!ぉあーっ!!!
こぉーーっ、ぉっ、ーーこぉあーぅるあぁぁー!ちくし……ぃぁーっっっ!ぁっぁっ……(バタバタバタバタ…)」(耳に焼き付いてるのを出来るだけ 再現した)
とか聞こえて、声の合間合間にバタンとかガタンとか何かを蹴ったりするような音がするのね。
最後のバタバタっていうのは階段を下りてく音。段々声が遠くなって。
俺はマジで腰が抜けて、がたがた震えてた。心臓はほんとに飛び出すかってくらい鳴ってて。
先輩も女の子も飛び起きて、女の子はマジパ ニック状態。
「なんで閉めなかったんですか、なんで!!なんでぇー!だからー!あぁー!」とかいって大泣き。
「死ぬ、殺される、助けて」とか叫びながら、先輩をぶんぶん殴ってた。
俺とB先輩は(先輩達は俺が影になって顔は見えなかったらしい)震えながらだけど上着を着て
取りあえず外に出た。けど何処にも女の姿はなかった。
でも凄いはきつぶされたナイキの白の、ぼろっぼろのスニーカーが片方だけ転がって た。
先輩は「マジかよ…なんだこれ…やべぇぞ…これは…」みたいに呟きながら、廊下から外を見て確認して、俺は階段を確認した。
階段にはもう片方の靴が落ちてた。
部屋にかえって鍵を閉めた。窓の鍵も確認した。女の子はもうただ泣いてて、先輩が慰めてた。
101 本 当にあった怖い名無し 2010/03/11(木) 04:13:40 ID:47T9+mLD0 俺達はそのまま110して、警察に色々聞かれた結果、靴は警察がもってって、シモンとかも取ってた。
結局その子は翌月引っ越したんだが、あんまりにも怖かったからそれから女の子は
引っ越しまでずっとサークル員の女の子 の家にも泊まってて
出来るだけその子の家にも誰か泊まろうって話になって、俺も何度か行った。
彼女はいつも怖がってて、凄く無口になっていた。
それから俺があの日、どんな女を、何を見たのかと言われるたび
「それくらい怖かったよな」
とかいって片付け られるんだが、
今にも夢で見る。
ぜったい間違いじゃない。
その女は、白目がなかった。
目が全部真っ黒だったんだよ。
それが飛び出しそうなくらい見開かれてた。
忘れられない。
” —5
俺が友達の女の子の家に泊まりに行った時のこと。
彼女は前からストーカーにあってるっていって たんだけど
まぁ正直特別可愛い子って訳じゃないし
男からすればストーカーどころか、痴漢とかすら都市伝説なんじゃないかなって感じするよな?
だから誰も相手してなかった。
でもあんまり怖がるのし、マジで顔色が悪くなってきたから(今思えば馬鹿言ってる顔じゃなかった)、
面倒見のいい先輩が、
「じゃあみんなで今日は遊びに行こう、一日そうすれば平気になるだろ」
って言いだして、男三人で遊びに いったんだ。
メンバーは俺、先輩、先輩の友達(B先輩とするね)
道中は部屋に何もないって言うから、持ってきた麻雀のルールを彼女に説明したり、
男三人いればストーカーが来た方がむしろ解決だろ、みたいなことをいって笑いあってた
夜も2時くらいを回って、明日もあるから寝ようかって話になった。
彼女はベッドで寝て、俺達は床に上着を布団にしたりクッションを枕にして横になってた。
俺が一番ドア際、言いだした先輩が隣、B先輩が 窓際に寝てた。
99 本 当にあった怖い名無し 2010/03/11(木) 04:11:11 ID:47T9+mLD0 オレンジ色の電球を見つめてたんだけど、中々寝付けなくて(もともと人の家だとあんまり寝れない)
ぼぉーっとしてたら、B先輩が俺の上を横切ってったのね。
で「どうしたんすか?」って聞いたら、
「なんだ起きてたのか、ジュース買ってきたわー」
って言って。そしたら先輩も
「えー、俺の分は?」とかいって起きだして。
二人で起こせよ、とかブツブツ文句言いながら、B先輩が上着を肩にかけて、
先輩がジュースをカシュって開けて、俺はトイレ借りようと思って立ち上がった、その時。
まさにその時。
ああほんと、思い出し ちまった。
たぶんB先輩が鍵を閉めてなかったんだな。
ドアがガチャ!って凄い勢いで開いて。
女の人、ぼっさぼさの髪の 人がのっ…て、
顔を突き出すような感じで開けたドアから首から先と右手だけつっこんできた。
なんていうか、ぬって。
もうホントに、闇から顔がぎゅっと飛び出て来たような顔で、しかも目がクリクリに開いてギラギラ輝いてた。
俺は目が合った。
100 本 当にあった怖い名無し 2010/03/11(木) 04:12:45 ID:47T9+mLD0 俺はもう、!?!?みたいな感じで、「うぇあ!」みたいな声が出て、腰が抜けた状態。
先輩がばって立ち上がろうとした瞬間、バタン!!!!!!!って凄い勢いでドアがしまった。
ドアが空いたのは1,2秒だと思う。
そんでしまったドアの向こうから、すげぇ甲高い叫び声で、
「なんだぁぉっぉぁぁぁぉー!!!!!!!あぁぁぁええぁぁぁー!!!!!!
あはは!おんまあえらぁがぁーーー!!!ぁぁぁー!!!ぉあーっ!!!
こぉーーっ、ぉっ、ーーこぉあーぅるあぁぁー!ちくし……ぃぁーっっっ!ぁっぁっ……(バタバタバタバタ…)」(耳に焼き付いてるのを出来るだけ 再現した)
とか聞こえて、声の合間合間にバタンとかガタンとか何かを蹴ったりするような音がするのね。
最後のバタバタっていうのは階段を下りてく音。段々声が遠くなって。
俺はマジで腰が抜けて、がたがた震えてた。心臓はほんとに飛び出すかってくらい鳴ってて。
先輩も女の子も飛び起きて、女の子はマジパ ニック状態。
「なんで閉めなかったんですか、なんで!!なんでぇー!だからー!あぁー!」とかいって大泣き。
「死ぬ、殺される、助けて」とか叫びながら、先輩をぶんぶん殴ってた。
俺とB先輩は(先輩達は俺が影になって顔は見えなかったらしい)震えながらだけど上着を着て
取りあえず外に出た。けど何処にも女の姿はなかった。
でも凄いはきつぶされたナイキの白の、ぼろっぼろのスニーカーが片方だけ転がって た。
先輩は「マジかよ…なんだこれ…やべぇぞ…これは…」みたいに呟きながら、廊下から外を見て確認して、俺は階段を確認した。
階段にはもう片方の靴が落ちてた。
部屋にかえって鍵を閉めた。窓の鍵も確認した。女の子はもうただ泣いてて、先輩が慰めてた。
101 本 当にあった怖い名無し 2010/03/11(木) 04:13:40 ID:47T9+mLD0 俺達はそのまま110して、警察に色々聞かれた結果、靴は警察がもってって、シモンとかも取ってた。
結局その子は翌月引っ越したんだが、あんまりにも怖かったからそれから女の子は
引っ越しまでずっとサークル員の女の子 の家にも泊まってて
出来るだけその子の家にも誰か泊まろうって話になって、俺も何度か行った。
彼女はいつも怖がってて、凄く無口になっていた。
それから俺があの日、どんな女を、何を見たのかと言われるたび
「それくらい怖かったよな」
とかいって片付け られるんだが、
今にも夢で見る。
ぜったい間違いじゃない。
その女は、白目がなかった。
目が全部真っ黒だったんだよ。
それが飛び出しそうなくらい見開かれてた。
忘れられない。
” —5
“一年くらい前のハナシなんだけど、当時私には付き合っている人が居た。便宜上、仮にYとしとく。
その前日の日から、連休だった事もあって私はYのマンションで二人きりの宅飲みをし、バカ騒ぎをしながらそのまま泊まりこんだ。 そして私が朝、目を覚ますと隣で寝ていたはずのYが何故かいない。
ふと机の上を見ると、チラシの裏に急いで書いたような書き置きがあった。細かい内容は覚えていないが、どうも休み明けまでに纏めなきゃならない書 類を忘れたので会社に取りに戻る。それから、適当にある物を食べていい事と、昼までには戻るってな感じの事が書かれていた。
時計を見ると、丁度昼。外は曇りなのか雨なのか、窓から入る光は鈍く暗かった事を妙に記憶してる。
そのときの私は少し空腹ではあったが、書き置きの文面どおりならそろそろ帰ってくる頃だろう。
Yが帰ってきてから一緒に食事をとろうと思い、私はYを待った。
テレビを見ながらダレていると、携帯に着信が。Yからのメールだった。
も う す ぐ だ よ
ま っ て て
いつもはちょっと長ったらしくて絵文字を多用したメールを寄越すYだが、そのときの内容は完全にこれだけだった。
よっぽど急いでいたのか。あるいは電車の中にいて、携帯を出しているのに引け目を感じてたった数文字だけでメールを送信したのかもしれない。
私は小心者のYなら有り得るな、などと思いながら少し笑った。
一通目から10分程度経った時、二通目の着信があった。
9 8 sage 2010/03/09(火) 02:41:16 ID:gFM0m3n70
き た よ
ホントそれだけだった。
そういやYは長くて絵文字いっぱいの文章だけでなく、小難しい漢字が好きで、ひらがなばっかのメールってのも珍しかった。それに、急いでるにし たって自分ちに帰るのに「来る」って表現になんかズレたモノを感じた。
ちょっと違和感があったんだよ。
一通目もそうだったけど、無駄な字間があったし。それに、もう着いてるならメールなんか寄越さず早く上がってくればいいだろ?
まぁそんなの些細なことだったし、私は軽く”じゃあ待ってるから”的な返信をしてYを待った。
そしたら三通目だよ。
ご め ん
あ け て
私は鍵でも忘れて上まで入れなくなったのかと思った。
言い忘れたが、Yのマンションは1階の玄関にロックがかかるシステムになっていて、自宅の鍵で開けるか、インターホンで住人に開けて貰わないと入 れない。
少し抜けたところのあるYは忘れ物などしょっちゅうだ。
でも、それならばインターホンで私を呼び、開けてくれと言えばいいのに、な ぜ・・・。
徐々に大きくなる違和感。
玄関口に立っているのは、もしかしてYではないのかもしれないと感じ始めていた。せめて、一階でインターホンさえ押してくれれば 顔を確認できるのに。
オートロックのシステムには防犯のため、インターホンにカメラが付いている。そしてそれは、これまた防犯のためか、呼び出されないと部屋からでは 起動できなかった。
私は念のため、「鍵忘れたの?」と返信を試みた。もしホントにYだったなら随分意地の悪い返事だなと思いはしたが、不安だったんだ。
10 8 sage 2010/03/09(火) 02:45:20 ID:gFM0m3n70
ご め ん
あ け て
四通目。駄目だ、これはもう変な人かもしれない。でも受信されてきた登録名はYの名だ。Yのイタズラ説も頭をよぎりはしたが、ど う考えてもYらしくない。
頭がぐるぐるした。変質者なら開けてはならないが、このマンションの他の住人が帰ってくるなりして入り口を開けてしまえば入られてしまう。
どうすればいい?警察に通報?でも何事もなかったらただ恥かきなだけだし、住人であるYにも悪い。
2、3分か、それとももっと経っていただろうか。返事も行動も出来ず迷っている私の耳に、インターホンの音が届いた。部屋の入り 口からだった。1階からではなく。チャイムの音が違うからすぐにわかるのだ。
来た。誰かが。出なくてはならない。
私は硬直していた。五通目のメールは着ていない。
鍵が開く音がした。扉が開く。玄関からまっすぐの廊下から部屋のドアはよく見えた。
Yだった。
どうして開けてくれなかったの?訊かれた言葉に閉口している私に、Yは少し怒っているようだった。
インターホン鳴らしたのに。・・・どうしたの?変なテレビでも見た?よっぽど私は蒼白な顔でもしていたんだろう。Yは私の顔をのぞき込んで笑っ た。
そのあと、案の定食事を食べていなかったYと一緒に遅い朝食をとったが、あまり喉を通らなかった。私は妙なメールについてYに訊 いたが、Yは知らないと言う。私は少し不機嫌になり、証拠だと言わんばかりにメールを見せようと携帯を開いた。
不思議なことにメールはいくら探しても見つからなかった。
Yは脅かすつもりならもっとマシな話しにしろと笑ったが、私にとっては冗談 じゃなかった。
” —2
その前日の日から、連休だった事もあって私はYのマンションで二人きりの宅飲みをし、バカ騒ぎをしながらそのまま泊まりこんだ。 そして私が朝、目を覚ますと隣で寝ていたはずのYが何故かいない。
ふと机の上を見ると、チラシの裏に急いで書いたような書き置きがあった。細かい内容は覚えていないが、どうも休み明けまでに纏めなきゃならない書 類を忘れたので会社に取りに戻る。それから、適当にある物を食べていい事と、昼までには戻るってな感じの事が書かれていた。
時計を見ると、丁度昼。外は曇りなのか雨なのか、窓から入る光は鈍く暗かった事を妙に記憶してる。
そのときの私は少し空腹ではあったが、書き置きの文面どおりならそろそろ帰ってくる頃だろう。
Yが帰ってきてから一緒に食事をとろうと思い、私はYを待った。
テレビを見ながらダレていると、携帯に着信が。Yからのメールだった。
も う す ぐ だ よ
ま っ て て
いつもはちょっと長ったらしくて絵文字を多用したメールを寄越すYだが、そのときの内容は完全にこれだけだった。
よっぽど急いでいたのか。あるいは電車の中にいて、携帯を出しているのに引け目を感じてたった数文字だけでメールを送信したのかもしれない。
私は小心者のYなら有り得るな、などと思いながら少し笑った。
一通目から10分程度経った時、二通目の着信があった。
9 8 sage 2010/03/09(火) 02:41:16 ID:gFM0m3n70
き た よ
ホントそれだけだった。
そういやYは長くて絵文字いっぱいの文章だけでなく、小難しい漢字が好きで、ひらがなばっかのメールってのも珍しかった。それに、急いでるにし たって自分ちに帰るのに「来る」って表現になんかズレたモノを感じた。
ちょっと違和感があったんだよ。
一通目もそうだったけど、無駄な字間があったし。それに、もう着いてるならメールなんか寄越さず早く上がってくればいいだろ?
まぁそんなの些細なことだったし、私は軽く”じゃあ待ってるから”的な返信をしてYを待った。
そしたら三通目だよ。
ご め ん
あ け て
私は鍵でも忘れて上まで入れなくなったのかと思った。
言い忘れたが、Yのマンションは1階の玄関にロックがかかるシステムになっていて、自宅の鍵で開けるか、インターホンで住人に開けて貰わないと入 れない。
少し抜けたところのあるYは忘れ物などしょっちゅうだ。
でも、それならばインターホンで私を呼び、開けてくれと言えばいいのに、な ぜ・・・。
徐々に大きくなる違和感。
玄関口に立っているのは、もしかしてYではないのかもしれないと感じ始めていた。せめて、一階でインターホンさえ押してくれれば 顔を確認できるのに。
オートロックのシステムには防犯のため、インターホンにカメラが付いている。そしてそれは、これまた防犯のためか、呼び出されないと部屋からでは 起動できなかった。
私は念のため、「鍵忘れたの?」と返信を試みた。もしホントにYだったなら随分意地の悪い返事だなと思いはしたが、不安だったんだ。
10 8 sage 2010/03/09(火) 02:45:20 ID:gFM0m3n70
ご め ん
あ け て
四通目。駄目だ、これはもう変な人かもしれない。でも受信されてきた登録名はYの名だ。Yのイタズラ説も頭をよぎりはしたが、ど う考えてもYらしくない。
頭がぐるぐるした。変質者なら開けてはならないが、このマンションの他の住人が帰ってくるなりして入り口を開けてしまえば入られてしまう。
どうすればいい?警察に通報?でも何事もなかったらただ恥かきなだけだし、住人であるYにも悪い。
2、3分か、それとももっと経っていただろうか。返事も行動も出来ず迷っている私の耳に、インターホンの音が届いた。部屋の入り 口からだった。1階からではなく。チャイムの音が違うからすぐにわかるのだ。
来た。誰かが。出なくてはならない。
私は硬直していた。五通目のメールは着ていない。
鍵が開く音がした。扉が開く。玄関からまっすぐの廊下から部屋のドアはよく見えた。
Yだった。
どうして開けてくれなかったの?訊かれた言葉に閉口している私に、Yは少し怒っているようだった。
インターホン鳴らしたのに。・・・どうしたの?変なテレビでも見た?よっぽど私は蒼白な顔でもしていたんだろう。Yは私の顔をのぞき込んで笑っ た。
そのあと、案の定食事を食べていなかったYと一緒に遅い朝食をとったが、あまり喉を通らなかった。私は妙なメールについてYに訊 いたが、Yは知らないと言う。私は少し不機嫌になり、証拠だと言わんばかりにメールを見せようと携帯を開いた。
不思議なことにメールはいくら探しても見つからなかった。
Yは脅かすつもりならもっとマシな話しにしろと笑ったが、私にとっては冗談 じゃなかった。
” —2